puku pukuの会

PUKUの会

PUKUの会は、アフリカのケニアとザンビアの国立公園で生態調査活動を行ったJICA青年海外協力隊帰国隊員 OBが集まって始めた会です。国立公園は野生動物の保護区で、世界中からサファリツアーの観光客が訪れています。当会ではこうしたアフリカの野生生物保護に関する生きた情報の蓄積、関連職種の隊員や専門家との連携、これらの国からの研修生との交流などを行う事を目的としています。また現地の野生生物保護当局や関連団体との連携も目指しています。

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カフエ国立公園

 

ザンビアで最大、最古の国立公園

カフエ国立公園はザンビア共和国の南西部、カフエ川流域に位置し、面積22,400km2と同国最大の国立公園です。日本の四国ほどの大きさがあり、アフリカでも屈指の広さを誇ります。当公園の制定は1950年とザンビアでは最も古く、サウスルアンガと並び、この国を代表する国立公園です。

                  カフエ川(チュンガ北部)

 

 カフエ国立公園の大半はミオンボ林というマメ科の落葉広葉樹からなる疎林に覆われており、その規模はアフリカの保護区の中でも最大級と言われています。このほかにもザンベジチーク林、モパニ林、灌木林、アリ塚植生、氾濫原草原など多様な植生が見られ、南部から中央部にかけては花崗岩が露出した丘陵も点在します。
その広大な面積と多様な生態系を反映して、公園内に生息する動物の種類数は国内随一と言われ、哺乳類158種、鳥類481種、爬虫類69種、両生類35種、魚類58種が知られています。                                                                                                         (NPWS/JICA, 1999)。

 大型の草食動物では、アフリカゾウ、アフリカスイギュウ、カバ、エランド、セーブル、ローン、クドゥ、ハーテビースト、ワイルドビースト(ヌー)、レッドリーチェ、インパラ、プク、ウォーターバック、シタツンガ、ブッシュバック、リードバック、オリビ、ダイカー、グリスボック、シマウマ、イボイノシシなど23種が生息しており、なかでもアンテロープ(羚羊類)の多様性は当公園の特徴の一つと言えます。大型肉食動物もライオン、ヒョウ、チーター、リカオン、ジャッカル、ハイエナなど11種が見られます。ただ、残念ながら、かつて当公園に生息していたクロサイは、密猟が激しかった1980年代に絶滅したと考えられています。また、象牙目当ての密猟は1980年代ほどではないものの、現在も公園とその周辺で起きており、公園当局による取り締まりが行われています。

カフエ国立公園でのサファリは、乾季の後半、水場が少なくなり、草本類が枯れて動物が見やすくなる9月から11月前半頃までがお勧めです。主なゲーム・ビューイング(サファリ)のエリアは、カフエ川とその支流沿いの草原や疎林地帯となります。北部ではブサンガ平原、中央部ではチュンガ付近、南部ではンゴマ付近、ナンヂラ平原などが動物の多い地域です。サファリ以外でも、南部にあるイテヂテヂ湖では、ティラピア釣りやボート、サンセットクルーズなどが楽しめます。また、北部のツリートップには「コンダ・カムワレ」と呼ばれる、ザンビアでも最大級の聖なるバオバブの巨樹があり、一見の価値があります。
 公園へのアクセスは、首都ルサカから陸路でも行けますが、サファリの拠点となるンゴマ、チュンガなどにはチャーター便による空路が一般的です。また、道路事情が良くなったこともあり、リビングストンからも2時間ほどでンゴマに入れます(2015年現在)。 近年、公園内の観光開発が進んでおり、高級サファリロッジからテント式ロッジ、ブッシュキャンプまで、現在17カ所の宿泊施設が利用できます(Zambia Tourism, 2016)。それでも、サウスルアンガやほかの主だったアフリカの公園に比べ、観光客の数はまだまだ少なく、カフエはよりザンビアらしい広大な原生自然、「リアル・アフリカ」を体感できる数少ない国立公園です。

                     ンゴマキャンプ全景(1987年)

ザンビア観光局 Kafue National Park

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